36歳で転職しました!(しかも未経験業界に。)
こんにちは! 株式会社リスペクトの舟橋慶子です。メインのお仕事は、「@人事(アットジンジ)」というメディア運営事業部で、営業さんのフォローをすることです。
私が採用されたのは2018年5月。すでに私は36歳でした。さらに、それまで働いていた職場がやや特殊だったため、営業事務経験どころか「営業」という人すら見たことがありませんでした。
しかも当社は(あえてカテゴライズすれば)「ITを活用したベンチャー企業」。対して、私は超のつく文系。コンピューターに全く興味がなく、ちゃんと使えるソフトは一太郎(懐かしい)とWordのみ。
そんな私が、今ではオフィスチャットツールを駆使(?)し、若くて優秀な営業メンバーたちとの会議で侃侃諤諤、時に飲み会でふざけ合ったりと、刺激的な毎日を過ごしています。
人生は自分が思った通りにしかならない。それなら「今の理想」を思い続け、行動し続けたい。
あっちこっち転職記。はじまりはじまり~。
35歳のクライシス!
私は1982年(昭和57年)生まれ。生まれも育ちも名古屋です。
東京の某私大法学部に入学、しかし4年の時に就活に失敗しました。「働く」ことについて想像がつかず、面接がまったく通らなくて、内定ゼロのまま失意のうちに故郷に帰りました(この時の新卒シューカツについても、何かの機会にまとめられたらと思っています。ホント辛かった)。
しばらくは実家でニート生活。でもお金は稼がないといけない。
そこで、法学部出身という堅めの経歴を活かし、某役所でアルバイトをしました。役所のアルバイトは福利厚生も良く、人に恵まれ仕事も楽しく、そのまま6年が過ぎました。
気づけば「30歳」目前……! このままアルバイトで大丈夫か!?
半年後、とある保険の調査会社(名古屋支社)に正社員で就職。調査レポートを書くライターの仕事をしました。ここでも法律の知識が活かせました。
2017年、東京へ希望転勤。
しかし、希望転勤してきたにも関わらず、半年もすると職場でウツウツとし始めました。
「自分はこのまま、この会社で働いていて幸せなのか?」
このブログを読んでいる方の中には、まさに今、こういう悩みをお持ちの方もいるかもしれません。そう思ってる時点で、幸せだと思えていないのは間違いない。
じっと我慢していればいつかは花が咲くこともある。だからもう少し頑張りなさい……
「えー? でもさ!! その【いつか】が来ないうちに死んじゃったら!?」
そうなのです。私は「今この瞬間」を一番大事にしたい、打ち上げ花火的人生観の持ち主。
ここにいちゃダメだ、辞めよう! こうと決めたら即行動。管理職からの引き留め攻勢を振り払い、約1週間で退職の話をつけました。
ちなみに退職した時点で転職先は一切未定…!! 打ち上げ花火かつ計画性のない私、ああ~これからどうなるのっ!!(続く!!)
ベンチャーがあるじゃん!
当社はいわゆるベンチャー企業。ベンチャーとは「アドベンチャー(冒険)」。当社も常に冒険と挑戦の日々! 大海原を行く海賊船みたいな感じ。他人の船を襲撃したりはしませんが……。
しかし、昔から超安定志向だった私のベンチャーに対するイメージは、「イケイケの頭いい人たちがいっぱいいて、ブラックで怖いところ」(失礼)。まあ、当たらずとも遠からず……? そんなわけで転職活動時も、ベンチャーは眼中にありませんでした。
いくつか面接を受けた後、安定していそうで、イメージもよかった法律事務所の事務員(パラリーガル)になりました。一応、法学部出身なのでそういう世界に戻りたかったんです。
ところが、法律とか裁判はまだまだ紙ベース(今後変わるみたいですが)。300枚もある記録のコピーを取りながら「世の中どんどんAIとか機械化・自動化が進んでいるのに、10年後もこの仕事あるのか?」と疑問を感じました。また、法律事務所の事務員は9割が女性。プライベートなら女性同士もいいけど、仕事となると、どうやら私は対異性より対同性の方が気疲れするタイプらしい。上司からの評価も上がらない……。
そんなときに高校の同級生と会う機会がありました。彼女は金融関係のベンチャーで働いていたのは知っていましたが、悩みを話すと一刀両断。
「今は働き方の過渡期。もう1つの会社で一生勤めるとかいう時代じゃないよ。転職上等!」
「ベンチャーだよベンチャー!」
会うたびに、「やってらんない!」と言いつつも、めちゃくちゃ楽しそうに仕事の話をする彼女がずっとうらやましかった。うらやましいなら自分もそうなればいい! 飛び込んでみよう、ベンチャーへ!
そこで、ベンチャー求人を多く掲載している転職サイトに登録。「未経験」とかそういうことはとりあえず無視、ひたすら自分が「面白そう!やりたい!」と思う求人に、片っ端から応募しました。
そして、「@人事」の「日本中の会社の人事・総務(HR)に有益な情報を届けたい」という事業内容に惹かれ、社長面接を経て(大雨の日でした)、めでたく採用となったのでした。
中途入社後・マイ心得5か条!
入社してみてわかることがたくさんあるのは、新卒も中途も同じです。
当社に入ったときも、「若い(東京オフィスは平均年齢25歳くらい)」「ポストが少なくてフラットな組織なんだ」ということに圧倒されました。
周りはほとんど平成生まれ。それまでの組織とは全く違う社風。聞いたこともないマーケティング関係のビジネス用語。多種多様なツール。
ここでやっていけるか? いや、やっていくのだ。
仕事でもプライベートでも、私が「初めての場所」へ行ってやることは、そんなに変わりません。だいたいこの5つを持っていって、その場に合わせて足したり引いたりします。
①欠点は最初に開示し、美点(自分の強み)だと思っているところは売りにする
私の数ある欠点のうち、最初に開示したのは「物事に慣れるのに時間がかかる」「機械が苦手」というところ。「これから勉強します」という姿勢で臨みました。強みは「物怖じしないところ」なので、積極的に発言するようにしました。すぐに社内では「あの元気な(=声の大きい)人」と認知されるようになりました。評価が良いか悪いかはさておき、まず名前と存在を認知してもらわないと始まらん、というのが私のモットー。アイドルや政治家と一緒です。
②たくさん失敗すると決める(入社3カ月目まで)
迷ったら動く。動いた結果「それ違う」と言われることもありますが、その時は「スミマセン!」。だって新人だもーん。わかんないもーん。これが通用する間にたくさん失敗して体で覚える。新人には賞味期限があるので、失敗するなら最初のうち。
③わからないことを聞ける先輩を探す
②に通じますが、3分ほど悩んだり調べてみてわからなければ、「最初はわからなくて当たり前」と割り切って質問します。わからないのに黙ってたら何も解決しない。というわけで、私の隣の席の人と上司は質問攻めにされています。おつかれさまです(感謝)。
④できない時はすぐ助けを呼ぶ
これも②と③に通じるのですが、声を上げないと誰も助けてくれません(助けが必要かどうか他の人にはわかりません)。特に私は新卒じゃなく中途採用、上司も同僚もみんなすごく年下。どうしても向こうが気を遣ってしまうので、進捗報告はこちらから多めにしています。できないことより、できないのに言わない方が問題。
⑤会社のカラーを理解する
当社はとにかくフラット。社長も管理職も全員「さん」づけ。内勤時は服装自由。イヤホンで音楽聞くのも自由。席も自由(フリーアドレス)。都合12年、指揮管理系統が厳格な組織にいた身には大変な驚きでした。「そんなんでいいの!?」最初は苦痛でした。しかし、ここでお世話になるんだから一旦飲み込もう、と考えて乗り切りました。今ではすっかり自由を満喫。「守るべき大事なこと」「こうじゃなきゃダメなこと」は、それほど多くない。マイクロマネジメントは要らないなと思うこの頃。
そもそも「営業」が何をどうする仕事なのかもわからなかったため、アホかと思われる質問ばかりたくさんしましたし、信じられない失敗やムダも多いです(今も)。でもガッツで受け止めて、なんでも答えて(応えて)くれる同僚たち。毎日全速力で走っているうちに、不思議にこの会社に愛着を感じるようになりました。
「楽」じゃないけど「楽しい」!
正直言って、楽じゃないです。記憶力も体力も落ちてきているし、慣れていないためにとにかく何をするにも時間がかかる。期限はある。各方面との連携もある。あーやっぱり新しいことを始めるってそれだけでキツい!! 毎日軽くパニック状態です。
それでも今まで働いたどの職場より、この会社は居心地がいい。その理由を分析してみました。
①社員が信用されている
残業申請などの労務管理は厳しいですが、それ以外の管理は「ゆるめ」です。それって社員のことを信用してくれているからですよね。以前の職場は、従業員規模はほぼ同じなのに管理が厳しかった。思い返すと社員を信用していなかったのかもしれないなと思います。
②会社が発展途上なので、経験問わずなんでもやらせてもらえる
とにかく人手が足りない。「できそう(やりたい)? じゃあやろう!!」と仕事が来ます。全員がほぼ何かを兼務。実は私も入社2カ月で営業事務のほか、法務チームの末席に加えてもらい、規約を考えたりしています。
③会社も自己も成長スピードが早い
なんでもやらせてもらえるので、そのぶん成長できます。特に新卒の成長スピードは目覚ましい。最初に入った会社がベンチャーっていいなあ。でももう君たち一般企業には戻れないかもよ、と密かに思っています(笑)
④できる人ができることをやる。
何度も言いますが、当社はスーパーフラット。中途も新卒も男女も年齢も関係なし。これまでの職場で見てきた、差別的な発言をする中年男性もいません(なにせ若いので)。東京オフィスはやや男性の比率が高いので、これからもっと女性がたくさん入ってくるといいな。本社では産休・育休をとって復帰する女性社員もいますよ。
⑤ビジネスの最前線にいる感覚
新しいことはキツいが楽しい。これまでTVドラマや小説でしか見たことのなかった「ビジネス」の世界が目の前で展開されている。当社はこれからも新しい事業に挑戦していきます。安定志向だった私もすっかり「冒険」に魅了されてしまいました。
これまで、私は「仕事は真面目にやらないといけない。楽しんじゃいけない」と思っていました。でも、この職場のスタンスは「仕事は楽しく」。
もちろん仕事だし、いろんな人が関わるので不満はゼロにはならないし、もっと改善していなければならない部分はたくさんあります。
それでも、私はシンプルに「この会社って楽しいなあ」と思っています。
人生をカスタマイズ!
どの転職記事にも「30代半ばで転職を考える場合、まず在職中から転職活動を始め、内定をもらってから退職の話をし、引き継ぎをして円満に退職しましょう」……こんなことが書かれています。
さらには「35歳からの転職は厳しい(特に女性は難しい)」「何か資格がないとダメ」「ふわっと転職するな」「よく考えて」などありがたいアドバイスが続きます。
でも、私はそれらをすべて無視して転職しました。だってそれらは一般論。多くの場合に当てはまるかもしれないけれど、この人生は私だけのもの。一般論が当てはまるのかはわかりません。
結局、憧れだった法律事務所は3カ月で去ることになりましたが、後悔はまったくしていません。貴重な経験ができて感謝しています(雇用してくれた事務所には申し訳ない気持ちはあるものの、向こうも私の本質を見抜けなかったという点では、引き分けということで)。
人の境遇はさまざまです。家族がいたり、事情があったり、転職したいけど今はできない。そういう状況もあるでしょう。
でも最終的には、転職するもしないも、自分が決めることです。そして何かを決めたら、それに伴う良いことも悪いことも、すべて引き受けると決めること。その「覚悟」さえあれば、わりとどうにかなるものだと思っています。
これは「個人的な転職記」です。したがって、これらはあなたへのアドバイスにはなりえません。そもそも全員に通用するようなマニュアルなんてありません。心細いですよね。でも、だからこそ、自分で自分の人生を生きていいんだって思えませんか?
私たちには、それぞれ与えられた規定のフォームがあります。性別、外見、両親、幼少期の生育環境、もともとの性格、身体のさまざまな事情。これらは自分で選べず、後から変えるのはとても難しいことです。アンドロイドはiPhoneにはなりません(機械オンチなのでよくわかりませんが、たぶん難しいでしょう)。
でも、少なくとも日本という国では、そのフォーム内で、自分の生き方をカスタマイズすることが許されています。
だから、生きていく内に何かが合わなくなったら、カスタマイズすればいい。合わないのはあなたが変化しているということ。カスタマイズしたその仕様も、きっといつか合わなくなる時がきて、そうしたらまたカスタマイズする。そうやって、瞬間瞬間を精一杯生ききっていったら、最後の時に「ああ、この人生楽しかった!」と言えると思うんです。
私は今、とっても大変ですが、とっても楽しいです!
最後に。これを読んで万が一「この会社(にいる人びと)に興味あるかも」と思った方は、ぜひ当社の採用にご応募ください。東京オフィスでお待ちしています!!