会社の若い連中が、きゃっきゃきゃっきゃと騒ぎながら議論をしている。傍らで、超マイペースなK君が、目にも留まらぬスピードでキーボードを叩き黙々と自分の世界を築いている。若手筆頭のS君は、今日も『リスペクトの街』をデザインして遊んでいる(いや、仕事か)。
つまりみんな、楽しげに仕事をしているのである・・・。
7年前のとても暑い夏の日、リスペクトは小さなマンションの一室で産声を上げた。むさ苦しい若者3人が、汗をかきながらパソコンを組み立てていた。彼らの瞳の先には、いつだって光り輝く未来が見えていた。インターネットには、非力な若者にもそんな夢を描かせるチカラがあるようだった。
当時僕たちがチャレンジしていたのは、看板業界という比較的古い体質の業界をインターネットのチカラで変えることだった。ネットという広大な空間に、リスペクトという小さな会社が作ったコミュニティ。看板屋さんがたくさん集まってくれた。
集まったけれど、お金にはならなかった。何をどうしようとも、僕たちはお金を稼ぐことができなかった。やることなすこと、99%はいつも失敗だ。会社の通帳はいつも5桁か6桁で、創業時のメンバー4人は、いつのまにか2人だけになっていた。
けれど、それでも僕たちは昂然と胸を張り、その瞳の先にはやっぱり光り輝く未来が見えていた。僕たちは、『諦める』という言葉をどこかに置き忘れてきた人種だった。
商売として、、、つまり経済的にどんなにうまくいかなくても、心まで貧しくなったことは一度も無い。いつだって笑って仕事をしていたし、毎日少しずつ成長していた。毎日失敗していたけれど、そこからは失敗以上の得るものがあった。
この世のどこを探しても無い、新しい価値を作る。僕たちは一人一人がそれをできると信じている。諦めない童子の行く先は、必ずや輝かしい未来があると信じている。
自分たちが積み上げたノウハウを新しいサービスにして、今会社は少しずつ大きく強くなっている。「自分にしかできない」があって「この会社にしかできない」があって。その先に、今までにない新しい価値があるんだと信じている。
この想いは、今も昔もこれからも変わらないリスペクトのDNA。
今、当時のリスペクトを知らない若いスタッフが大半になっている。彼らは彼らのやり方で、明るく元気に失敗している。積み重ねた失敗と、そこから学んだ共有知で、自らの器を広げ、知恵や技術を注いでいる。
彼らの瞳の先には、やっぱり光り輝く未来が見えるようだ。 メンバーが増えた今も、僕たちは諦めるという言葉を雑誌やテレビでしか見たことがないし、どんな時だって笑顔があふれる空間だ。
笑顔の組織の先には、きっとお客様の笑顔があると思う。
それは、いつまでたっても変わらない、僕たちの重要な価値観。
これからもずっと、新しい事にチャレンジしては失敗し続けるだろう。けれど、それこそが自分たちの器を広げる唯一の方法だと思っている。それはきっと、僕たちの唯一の存在理由だ。